大石さん、ビットコインを使った投票のアイデアと言われても・・・
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    大石さんのツィートで、ビットコインのブロックチェーンを使って、投票システムに応用ができるんじゃないかって話で、そうなのか?というブログ記事を書きました

    大石さんが読んでくれたのか、どうか分かりませんが、大石さんのブログに投票システムのことが新たに書いてありました!
     
    http://nomad-ken.com/2725 
    ビットコインをつかった安価で不正できない投票システムのアイデア 

    おぉ!ってことで、ちょいと考えてみます。

    まず、大石さんのブログは、文字ばかりだったので、少し、お絵かきしてみました。(絵心無くてすみません)

    ビットコインを応用した投票システム準備
    まず、準備段階では、選挙管理者が、投票用にビットコインを用意します(※1)。
    このビットコインを使って投票するのですね(ようは投票用紙みたいなもの)。

    ビットコインを応用した投票システム

    次に、認証の段階。
    ここでは、選挙管理者が、有権者に投票に利用するビットコインを配布するために新たに作ったアドレスを本人確認して与え(※2)、それぞれのアドレスに投票用につかうビットコインを渡します。
    ここでは、分かりやすいように1BTCずつ渡しています。

    ビットコインを応用した投票システム

    そして、いよいよ投票ですが、これは、立候補者に割り当てられたアドレスにコインを投票(送金)します(※3)。
    コインは、仮想通貨なので、分割して投票することもできるので、Aさんに0.5票、Bさんに0.5票といったことも可能です(※4)。

    そして、投票結果は、立候補者に割り当てられた『財布』の中に入った残高で数値化されるので、一番お金持ち(笑)が1番になるという算段です。

    で、大石さん曰く、
    改ざん防止
    5)投票の結果はビットコインの送金で実現されるので、偽造、二重投票、取り消しなどの不正はできず、将来にわたってブロックチェーン上に記録される。

    匿名性
    6)このプロトコルでは、記名投票となるが、投票終了後に管理者が責任をもって本人とビットコインIDとのヒモ付情報を破棄することもできる。

    ということだそうです。

    なるほどねぇ・・・・。

    面白いところは、1票ではなく、票を割って投票できるってことなのですが、それぐらいしか面白いところはないなぁ・・・って思ってしまいました。

    まず、 ※1のところの、投票にビットコインを使うってのは、どうなのかなぁと・・・・。

    つまり、他の人もビットコインを持っているので、投票用のものと、それ以外のものを区別しなきゃいけなくなります。

    取引はすべて公開されて記録されているので、トレースできるということから、確認はできますが、それをやらないといけないことになります。

    例えば、上の図で示した5BTCを使っている場合、最終的に立候補者の財布の合計が5BTCならOKってことではありません。

    ひょっとしたら、1人は送金せずに1BTCを持ったままにしていて、他の人が2BTC使っていたら不正投票が行われたことになります。

    なので、立候補者のアドレスに集まったビットコインは、出所をすべて洗い直さないといけないのです。

    めんどくさーw

    ※2については、大石さんもスマートな方法があれば提案してくださいって書いてますが、この認証が大変すぎます。

    有権者であることの本人確認をして、でもって、アドレスを通知する。

    この『アドレス』を通知するってのが、どうやるんでしょう?

    本人がすでに持っているものを確認するってのもおかしな話ですし、そもそも、ビットコインアドレスは匿名性を持っているので、そのアドレスが本人のかどうかは不明です。

    そして、アドレスを渡すってのは、どうやればいいのかよく分からないです。

    アドレスを作って、暗号キーも渡さないと送金ができません。

    そもそも、本人確認して、アドレスを渡して、そのアドレスを本人が使うかどうかってどうやって確認するのでしょうか?

    このポイントは、非常に重要です。

    現在の投票システムは、立会人がいる場所で、本人が投票用紙を記載して、投票箱に入れるからこそ、意味があるのですよね。

    ビットコインは、アドレスと本人が結びつかないからこそ、投票(送金)したのが本人かどうか確認しようがありません。

    オンライン財布のように、サーバを立てて、そこでIDとビットコインアドレスを紐づけることは可能ですが、こんなことやるなら、そもそもビットコインなんて使わなくて、サーバで投票管理しちゃえばいい話です。

    話を続けるために、この問題を、誰か賢い人が解決したとしましょう。(というか解決しちゃったら、ビットコインの匿名性は、その時点で失われます)

    次の※3についてですが、立候補者にビットコインを送金するために、立候補者のアドレスを有権者に通知しなければなりません。

    2人や3人なら、まあ、なんとかいいのですが、10人とかなってくると、面倒なことになります。

    QRコードと候補者名一覧を用意して、それを読ませて・・・・。

    うーん・・・。Webサイトでクリック、いや、スマホやタブレットなら、タップするだけでいいじゃん!となりませんか?

    事前に送金して、アドレスがミスっていないことの確認も必要です。

    そして、※4ですが、ここは、とっても、面白い発想です。

    1票を割ることができるので、面白い投票になります。

    まあ、これについては、良しあしがあるのですが、この発想は面白いですよね。

    ただ、この課題として、投票率とかよくわからなくなってしまいます(笑)。

    0.5票だけ当時て、0.5票を捨てた人の投票率ってどう考えるの?とかね。


    で、いま普及しているビットコインを使うから、ややこしくなるのであって、投票コインってのを新たに作って、それでやっちまえばいいんじゃね?と考えたとしましょう。

    ところが、ここには、大きな壁が登場します。

    51%の問題です。

    新たに作ったコインは、まだまだトータルのコンピューティング・パワーは小さいものになります。

    それを超えるパワーを持つマシンで、投票の『帳簿』をハッキングする、あるいは、無効にしてしまうこともできるかもしれません。

    マイニングされると面倒なので、どこかが管理しておかなければなりません。

    となると、P2Pなんて仕組みでは、ちょいとうまくいかないのです。

    誰が投票したかどうかを管理するには、面倒なことの方が多いように感じるのですけどね・・・。


    あ、こんな書き方をしていると、大石さん、及び、大石さんファンに嫌われるのかもしれないけど、私を嫌いになっても、ビットコインを嫌わないでください!w

    ブロックチェーンの仕組みは、情報の移動する履歴を残すための仕組みとしては面白いものなので、いろいろ応用できるとは思えます。

    ただし、ブロックチェーンは、分岐したときに、切り捨てられるということは、よーく理解しておかないと、そこに信頼性を置くと、見誤ってしまうかもしれません。

    前にも書きましたが、投票したのに、切り捨てられると、投票しなかったことになってしまいますから。

    P.S.
    っていうことを書いてる場合ではないほど、Mt.GOXのトラブルで、ビットコインことが、騒がれてますなぁ・・・

    P.S.2
    大石さんのブログ記事、アゴラにも掲載されてたのに、今は消えてます。なぜなんだろ・・・・
    | 足立明穂 | ビットコイン解説 | 00:40 | comments(0) | - | - |